奇妙な感覚に私は目が冷める。
フトンの中で温かい手足に対して、一部だけが凄く冷たい。
寝ぼけた頭を働かせてその原因を探り、やがてそれを知った時、
私の頭は完全に目覚めていた。
フトンの中で温かい手足に対して、一部だけが凄く冷たい。
寝ぼけた頭を働かせてその原因を探り、やがてそれを知った時、
私の頭は完全に目覚めていた。
「おねしょ……しちゃった……?」
ベタベタに濡れたショーツやパジャマを触ってみてもまだ納得ができない。
だって私はもう大学生なのだ。
オムツがとれるのも早かったし、トイレが近い方でもない。
おねしょという絶望的な行為にうちひしがれていると、
近くでなにやらモゾモゾと音がした。
そちらを見上げると、隣に置かれたベッドからひょろりと細い腕が外に伸びている。
視線を飢えに辿ると、整った顔の女性が見えた。
(何やってるんだ私!? 人の家の布団なのに……)
やっと思い出した。私は今日、お隣の河原さんの家に泊めて貰っていたのだ。
これ以上ない切羽詰まった状況に、私は冷や汗が出てくる。
間抜けなミスで閉め出された私を優しく拾ってくれたのに、
私は河原さんに対して何をしているのだ。
そう思うと、ぐずぐずと涙が溢れてきた。
「どうしたの?」
泣き声と鼻を啜る音に河原さんが目をさます。
私は何を言っていいかわからず、ただごめんなさいを繰り返した。
「泣いていたらわからないわ。お姉さんに話してみて」
ゆっくりと私は掛け布団を避けて、その惨状を河原さんに見せる。
私のおねしょを見た河原さんは、一瞬驚いた後、すぐに優しい表情を作ってくれた。
「新しい土地に来て、緊張しちゃったのかもね」
そう言うと、まだ涙の止まらない私のそばまで来て、抱きしめてくれた。
「ダメです河原さん!汚れちゃいます!」
「サチちゃんのなら汚くないよ」
そう言って、私が泣き止むまでずっとその温かい胸で包んでくれた。
ベタベタに濡れたショーツやパジャマを触ってみてもまだ納得ができない。
だって私はもう大学生なのだ。
オムツがとれるのも早かったし、トイレが近い方でもない。
おねしょという絶望的な行為にうちひしがれていると、
近くでなにやらモゾモゾと音がした。
そちらを見上げると、隣に置かれたベッドからひょろりと細い腕が外に伸びている。
視線を飢えに辿ると、整った顔の女性が見えた。
(何やってるんだ私!? 人の家の布団なのに……)
やっと思い出した。私は今日、お隣の河原さんの家に泊めて貰っていたのだ。
これ以上ない切羽詰まった状況に、私は冷や汗が出てくる。
間抜けなミスで閉め出された私を優しく拾ってくれたのに、
私は河原さんに対して何をしているのだ。
そう思うと、ぐずぐずと涙が溢れてきた。
「どうしたの?」
泣き声と鼻を啜る音に河原さんが目をさます。
私は何を言っていいかわからず、ただごめんなさいを繰り返した。
「泣いていたらわからないわ。お姉さんに話してみて」
ゆっくりと私は掛け布団を避けて、その惨状を河原さんに見せる。
私のおねしょを見た河原さんは、一瞬驚いた後、すぐに優しい表情を作ってくれた。
「新しい土地に来て、緊張しちゃったのかもね」
そう言うと、まだ涙の止まらない私のそばまで来て、抱きしめてくれた。
「ダメです河原さん!汚れちゃいます!」
「サチちゃんのなら汚くないよ」
そう言って、私が泣き止むまでずっとその温かい胸で包んでくれた。
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